【無料お試し読み】3時間でわかるこれからの電力業界

good.book発行書籍の中身をお見せします。興味を持っていただけましたら書籍版もよろしくお願いします。

※書籍版は下記リンクよりご覧ください。

Amazon以外のストア(楽天、honto、他)でのお買い上げは書籍詳細ページからご覧ください。


●今とこれからの「電力業界ガイドブック」

電力自由化以降の電力業界を解説した業界ガイドが、多くの電力会社さんのご協力のもとに遂に完成しました。

今、電力業界(特に売電をになう「電力小売業界」)は急速に変化・多様化しつつあり、これから一気に市場・ビジネスが広がっていくと予想されています。

本書はこの業界への就職・転職を目指す方の先導役として役立つ業界ガイドとして編集しました。

(もちろん、電力会社の方が業界の動きを押さえるために使うこともできます)


『電力業界本』PART1 電力業界入門 ~これだけはおさえておきたい 今とこれからの電力業界~ より


1 電力業界の現在と近未来

電力業界に起きつつある大変革

 1990年代、インターネットが世の中に急速に広がり、私たちの社会と生活は大きく変わりました。そして今、電力・エネルギーの世界でかつてのインターネット革命にも似た、大きな変革が起きつつあります。その変革によってこれから先、日本だけでなく世界の産業、ビジネス、私たちの暮らしが驚くべき変化を迎えると予想されています。

 この電力・エネルギー産業、業界の変化の鍵を握る重要な要素として、2016年4月から開始された「電力小売全面自由化」が挙げられます。この自由化によって新たな巨大市場が生まれました。電力自由化はこれまで段階的に進められてきましたが、今回の小売全面自由化、そして2020年に予定されている「発送電分離」によって、これまで国を挙げて進められてきた日本の「電力システム改革」が完了することとなります(詳細については後述します)。

 さらに、スマートメーター、VPP(仮想発電所)、ネガワット発電など、様々な新しい機器やテクノロジー、システムの普及・導入も、業界の変化・変革にとって大きな鍵となります。こうしたテクノロジーやシステムの導入、さらにはIoTの発達・普及の影響もあり、かつて経験したことのない電力・エネルギーの大改革時代を迎えつつあるのです。それは少々大げさに言えば、かつてペリー提督の黒船来航が日本に与えたインパクトと同じような大きなインパクトであり、江戸時代が明治時代に変わったのと同様の劇的な変化と言っても過言ではないでしょう。


電力自由化によって何が変わったのか?

 今、電力業界、特に電力小売業界に具体的にどのような変化・変革が起きつつあるのか、またそのバックグラウンドを理解するためには、「電力小売全面自由化」について、その意味と意義をもう一度復習しておく必要があるでしょう。

 今回の電力自由化を一言で説明するなら、新しく設立された電力会社が「一般家庭や個人商店などすべての電力利用者に電気を売ることができるようになった」、また消費者側でも「自由に電力会社を選択することができるようになった」ということです。

 この電力自由化で広がった市場規模は、7・5兆~8兆円と言われています。需要家(電気を使う人)の件数で見ても約8500万件が自由化の対象となりました。コンビニエンスストアの市場規模が10兆円程度ですので、その大きさに近いとても大きな市場が開放されたことになります。

 今回の電力自由化において、ビジネス面で注目を集めているのが新規参入の小売電気事業者、いわゆる「新電力」です。これまで電力業界とはあまり関わりのなかった会社や、新たに設立された会社が電力販売を事業として拡げていこうと次々と参入してきたのです。こうした新電力会社の登録は数年前までは30~40社ほどでしたが、今や登録件数で約350社。近い将来400社ほどになると予測されています。

 電気の小売事業には大手ガス会社や石油元売などのエネルギー系、商社系の大企業も参入していますが、その企業規模は大小様々です。「少人数の社員で太陽光発電をやっています」といった小さな会社も登録しています。また通信関連、IT系、小売関連、生協のようなコミュニティ系など、様々な分野の会社がひしめいています。

 新規参入の電力会社の中には、一般家庭への販売は何かと手間やコストがかかるので「うちは一般向け小売はやらず、法人だけに限定してやります」というところや、「この地方のこういうコミュニティだけに限定して売ります」といったところも出てきています。どんな会社がどんなビジネスモデルでどのように電力販売を行っているのかは、本書のPART2以降で解説、紹介します。

電力業界はこれからどうなっていくのか?

 本書は「電力小売業界」への就職をめざす読者の方を対象にしていますので、電力業界の「発電」「送電」「売電」の中でも売電を担う小売事業に的をしぼった内容で編集していますが、この業界の実情と将来像を理解するためには、小売事業だけでなく電力ビジネス全体のトレンドと今後の行方を知っておく必要があることは言うまでもありません。

 ではこれからの電力業界はどうなっていくのでしょうか? この質問に対する答えを導き出すのは容易ではありません。またどのような視点・観点でこの業界を捉えるのかによってもその答えは変わってくるでしょうが、主なポイントを次にまとめてみました。

《これからの電力業界に起こるであろう主な変化》

スマートメーターなどの導入によって、電力利用データの集積・管理が「アナログからデジタル」に変わり、そこに新たなビジネスが生まれる。

●発電方法が「集中型発電から分散型発電」に徐々に移行し、電力・エネルギーシステム全体がより効率的に。電力ビジネスにも拡がりが期待できる。

蓄電池無線給電(ワイヤレス給電)などの技術、テクノロジーの発達・普及により、新しい産業やビジネスが生まれる。

IoTの進化と電力利用データの活用により、電力販売が「流通業から情報産業」に変化、発展する。

デマンドレスポンスネガワット発電VPP(仮想発電所)などの導入・普及により、電気の価値が「単に消費するものから売れるもの(シェアするもの)」に変わる。もちろんそこに新たなビジネスが生まれる。

●電力の取引や売買、電力関連ビジネスがグローバル化する。

 今回、ここに挙げた個々の項目について詳しい説明をすることは本書の主旨から外れるため省きますが、いずれにせよこれから10年、20年先の電力業界には、皆さんがまだ想像もつかないような大きな変化が訪れることは間違いありません。

 特にスマートメーターの導入・普及は実際に急速に進んでおり、各家庭での電気利用データを活用した新たなサービスも急速に拡がりをみせると期待されていますので、これから電力業界をめざす方は、この辺りの動向を常にキャッチアップしていく必要があるでしょう。



…続きは書籍版にてご覧ください!

グーテンブック(good.book) | 紙と電子の出版サービス

グーテンブック(good.book)は次世代の出版スタイルを作ります。半自動書籍化システム&デジタル流通が「これまでになかったコンテンツ」を世の中にお届けします!